2018.11/14
つちや織物所を訪ねて
奈良で工房を構えている、つちや織物所さんを訪ねました。
つちや織物所の土屋美恵子さんといえば、弊店店主愛用のオリジナル風呂敷を作ってくださった方。以前に弊店のブログでもご紹介いたしました。
こちら→http://www.otsuka-art.com/古代茜色のmy風呂敷/
MIHO MUSEUMさんで弁当包みを購入したことからのご縁でしたが、今月末より弊店で個展をしてくださることになりました。
打ち合わせを兼ねて、奈良へ。
工房では、布作りの工程と様々な道具についてお話を伺いました。
独特の風合いの織物を探求されてきた土屋さん。近年はますますその世界を深められ、綿の栽培から、糸紡ぎ、布織り、と布作りのすべての工程をご自分の手で行う活動も始めています。
まず目に止まったのは、部屋の奥に置かれていたこちらの糸車。
風格ある姿に目を奪われました。これは大正期くらいまでは実際使われていたのだそう。新潟から出た古い道具を土屋さんが手に入れられたそうです。現在はこの形を元に新しい道具を作り、そちらを使っているのだとか。骨董屋の性でしょうか?グッときますね…。
続いて、機織り機の置かれている作業スペースへ。
ここで実際に布が織られています。
ちょうど織り始められた布がありましたが、最初糸が安定するまでは慎重に作業をしなければならないのだそう。糸の一本一本が折り重なって大きな布になっていく様子は、見ていてとても不思議でした。
布作りとは、元々は家事作業の延長のなかにあったと仰る土屋さん。
たくさんの地道な作業は、人間の営みと抜き差しならない関係にあった工芸の本来の姿が見えてくるようです。
工房の風景。美しい薄が植わっていました。
今回の弊店での個展は、「道具づつみ」というテーマ。次回のブログでは、出品する作品をご紹介してゆきます。
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つちや織物所 道具づつみ展
2018年11月30日(金)〜12月5日(木)
11:00〜18:00
会期中無休・最終日は17:00まで
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