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2010.2/10

唐招提寺

 先日、昨年暮れから年始にかけて、録画したままになっていたものを
やっと見ました。
その中の一つがTBSで放送された
「唐招提寺1200年の謎 天平を駆けぬけた男と女たち」


 
 昨年、大改修を終えた唐招提寺のその途中経過のドキュメントと、
鑑真和上が、唐から海を越え渡来しその死後、
唐招提寺が建つまでのドラマの二部構成。

恥ずかしながら、子供の頃は、歴史が得意ではなかったので、
「奈良時代に唐から来た鑑真というお坊さんが建てたお寺」
「何度も失敗し、失明しながらやっと辿り着いた」
くらいの知識しかなかった。

それが見ていくにつれ、自国唐の出国妨害、
日本に来ては朝廷内の権力争い真っ只中。
教科書には書かれていなかった(もしかしたら書いてあったのかも)
知らなかったことがたくさんありました。

本場の唐では、授戒というものを受けなければ僧侶になれない。
税金逃れににわか僧侶が増えた日本も、
唐を真似して許可制に(授戒を受ける)しようと、
授戒を行える高僧に来てもらった。

ただ多くの人々に仏教を伝えたかった鑑真とその弟子達。
請われて渡来したにも関わらず、東大寺の高僧達の冷遇。
授戒が済むと同時に用済みの扱い。
脚色もあるのでしょうけど、原作は日本人なので、
ほぼこんな感じだったのでしょう。
都合がいいなあ、日本人。何だか、悲しい。

他にもいろいろ。
CGで当時の金堂の色鮮やかな彩色を復元し、
科学の力で材木が781年に伐採されたものだとわかった。
材木は数年間、天日で乾燥させて使うので、
建立年代が781年以降だということは間違いない。
教科書等では759年から780年になっているそうなので、
若干、年代が下がることになる。

そして本尊・盧舎那仏をかけたX線。
両掌の中に、糸を通す穴がある珠二つずつ。
おそらく唐から付き従ってきた弟子たちが、
唐招提寺の完成を見ることなく逝った鑑真和上の
思いを込めたのだろうとのこと。
もう、切なくて鼻の奥が痛くなってきた。

TVを撮ってみました。




 番組は子供にも分かりやすい内容にしているようなので、
少し鼻白む部分もあるのですが、
4月23日にTBSからDVDが発売されるらしいので、
ご興味のある方にはお薦めいたします。

 まだまだ、これの前に録画したNHKBsの法隆寺特集も見ないと。
前後編2日にかけてのCM無しなので、正味4時間くらいか。
気合いを入れて臨みます!!

従業員R

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