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2014.3/10

李朝鑑賞  中川 竹治 




ここに長い間探していた、一冊の小冊子があります。

この冊子は、李朝好きのバイブルのような存在である「座辺の李朝」の著者、中川 竹治氏が銀行員時代、北九州の銀行に赴任していた時に、何かの縁でこの冊子に寄稿したものだと思います。
「座辺の李朝」は私家本として700部製作されたようですが、現在では古本市場で7~10万の値札が付いております。私が「座辺の李朝」を手に入れたのも商売を始めて数年たってからの事で、その時の喜びは今でも忘れられません。当時は現在ほど情報がなく、神田の古本屋を一軒づつ見たり、古本市に出かけて探す他は手立てがなく、また見つけたとしても現在より高価で、当時の収入からは買えませんでした。





この冊子「用と美」の存在を知ったのは、その後、数十年たってからの事で、あるコレクターから李朝を譲り受けた折に、その「用と美」のコピーを頂きました。
「座辺の李朝」出版後なので、「座辺の李朝」と重複する部分がありますが、より楽しい内容になっております。地方の民芸雑誌で会員制で領布したものらしく、もうこの世に一冊もないのではないかと思っていました。





中川氏のコレクター時代は私は全く知りませんが何か特別な縁があるのか、旧蔵品やら資料が
集まってきます。この冊子も数年かかり、気長に探し手に入れました。当店のお客様にこの「用と美」をお見せすると、必ずご興味を示され、欲しいとかコピーしたいと仰られます。









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