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2009.11/15

比叡山

11月になり、急激に冬が到来したようです。
京都市内もまもなく紅葉が見頃です。

関西での仕事のおかげで、
はからずも京都を案内してもらえる機会に恵まれ、
今回は近江方面、特に比叡山を見てきました。

木枯らしや初雪が各地で観測される厳寒のみぎり、
雨と霧に包まれた比叡山は静まりかえり、山の空気も張りつめていました。

比叡山といえば延暦寺。
学校でそう習いましたから、延暦寺はどの建物か?探してしまうのですが、
延暦寺という建物はなく、比叡山のいくつかのエリアに分散した
~~堂とか、~~院とか、
叡山すべての遺構を総称して延暦寺なのだそうです。

多くは桃山末・秀吉期に再建された遺構が中心をなしています。
つまり信長の焼き打ち後に復建したものです。

それぞれの堂に安置された仏像はというと、
焼き討ちの時、僧や在家さんが担いで避難させたものだそうで、
北近江周辺にはそのような言い伝えで、
大切に守られてきた仏像の多くが散在しているそうです。

叡山を歩いていると、いたるところに供養塔があったり
建物はなくとも石垣が組まれていたりと
信長の焼き討ちの凄まじさを物語っているようでした。

中には苔むした室町時代の供養塔がポツリと建っていたりして、
「これは焼き打ちを免れたのだろうか・・・」などと
焼き討ち前の様子を想像しながら歩きます。



これは比叡山西塔地区にある釈迦堂。
比叡山の中でも特に古いもので、鎌倉時代の建築です。
信長の焼き討ちを免れたというわけではなく、
寺門派に分離していた園城寺から、後世になって移築されたものだそうです。

当時はこんなどっしりとした大伽藍が幾つもあったのか、、、と思うと
比叡山の歴史の重さや影響力の強さを感じずにはいられません。

京都市内から車で30分ほど。
標高は800メートルほどで京都から歩くこともできるそうです。

是非もう一度、今度は自分の足で登ってみたいと思っています。従業員T

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