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2016.3/31

阿蘭陀盃 二種 仕覆

阿蘭陀の盃をご売約を頂き、仕覆のご注文を頂きました。

ご存知のとおり、阿蘭陀とはオランダの品物だけを指してはいません。
当時、オランダ、英国、ポルトガル、フランス、スペインあたりで焼かれたものが、鎖国前に貿易、布教をしていた異国人達によってもたらされ、鎖国後、オランダだけが貿易を許されていたので、総称として阿蘭陀という名が残りました。紅毛とも呼びますね。

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阿蘭陀の白磁は、うわぐすりに錫を使うのが特徴だそうです。軟質ですので当然なのですが、李朝や伊万里のきりっとした白磁とは真逆の魅力があります。これは外側に反った口作りがあるものにしては珍しく胴回りがふっくらしています。阿蘭陀ではあまり見かけない形ですが、手の中にしっくりと納まります。

輪線は色合いが軽やかで肌が柔らかく、こちらも手取りがとても優しい。
当時は塩と胡椒が貴重品で、食卓に少量ずつ供されていたそうですが、これもそのように使われていたのでしょうか。

輪線に塩豆などを盛り、白磁でお酒を頂く…進みそうですね。
お花見の席が楽しくなりそうです。

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白磁には19世紀末の更紗、輪線平盃には和更紗で制作しました。 

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