2014.1/25
鶏龍山窯
以前に韓国の学者が書いた李朝陶磁器の本を読んでいたら「日本人が鶏龍山、鶏龍山と声高く言う。日本人は本当に鶏龍山好きである。」と書かれていた。ここに三枚の皿の映像を載せていますが左側は私が思うに鶏龍山ではありません。
上の一枚が典型的な鶏龍山です。
二枚の裏高台部分も同じ位置で下に並べてみました。
時代も15~16世紀と幅があるのですが上の一枚が時代が
上がるような気がいたします。(それは窯場発掘の陶片や
日本にある伝世品などの状況からの判断です)
その2枚だけを写したものが左の画像です。
先日、彫三島の扁壺を40年程所有していたコレクターの方から
譲り受けました。その作品には古い、研究会の札が付いており
その札のタイトルが鶏龍山三島扁壺となっており、たいして気に
せずに、別のお客様に販売しました。その折りに札と作品が
別物ではないか?と指摘されましたが古い慣習で粉青砂器の
物の中の一部を、みな鶏龍山と言っているようです。
それも、やはり日本人の鶏龍山好きの欲目から来ているの
かもしれません。鶏龍山は刷毛目や絵刷毛目などが有名
ですが暦手や印花、など制作は広範囲で行われていた
ようで判別の難しい物も沢山あります。