Blog

2021.6/2

蓮弁【青花の会骨董祭2021】



蓮弁

鎌倉時代
H11.0×W21.5×D38.5㎝



蓮弁の残欠は経年により風化しているものも少なくないですが、本作は金箔や文様などの装飾を殆どそのまま残し、大変状態が良いまま伝わりました。
また文様などが花弁の表面全体にされていることから、一番外側についていた花弁ではないかと思われます。

花弁表面に漆箔が施され、その上から漆で花弁の形状に沿うような文様が描かれています。

平安後期の優美で線の細い造形に対して、鎌倉期は肉感や写実性が増し、より力強くなるのは仏像をはじめ様々な造形物に共通する特徴です。

蓮弁もまたしかり。薄く平たい平安期の蓮弁に対して、肉厚で立体感のある蓮弁です。これほどの大きさの蓮弁ですから、元々の台座の大きさ、そして上に安置されていた仏様の大きさもまた相当のものだったでしょう。

一葉のみでもとても存在感がありますが、誕生仏など、小像と取り合わせても、そっと引き立たせるおおらかな美しさがあります。





_

A segment of  a lotus pedestal
Late Heian period
H11.0×W21.5×D38.5㎝

Condition: It has some flaking parts of gilding.
_



本日で、青花の会骨董祭2021出品作のブログでのご紹介を終えたいと思います。

紹介しきれなかった作品も多々ありますが、instagram(@otsuka_fineart)を引き続きご覧くださいませ。

Otsuka Fine Art onlineでは、3日に作品の詳細情報を公開いたします(販売は5日12:00〜となります)。

4日からの骨董祭会期、またオンライン販売に先立って、作品の詳細をご覧いただけるように準備をしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

一部の古美術と田嶋健太郎、中澤安奈作品についてはオンラインで販売いたしませんので、直接メール等でお問い合わせください。





「小像 ー古代と現代ー」

青花の会|骨董祭2021 大塚美術ブース

□会期|6月4−6日(金土日)*4日は青花会員と御招待者
□会場|√K Contemporary(牛込神楽坂)

※6月5日12:00よりOtsuka Fine Art onlineにて出品作の一部を販売致します。
※骨董祭に関する詳細は、下記ウェブサイトからご覧ください。
https://www.kogei-seika.jp/seikafes/2021.html

一覧へ戻る