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2025.11/29

横溝美由紀「landscape −スクイムスビキク」@千總ギャラリー





先月の東美アートフェアにて展示会を開催した横溝美由紀さんの個展「landscape −スクイムスビキク」が京都の千總ギャラリーにて開催中とのことで、さっそく伺いました。

千總ギャラリーは1555年創業の京友禅の老舗、千總の本店2階にあるスペース。店舗デザインは帝国ホテルの新本館を手掛けることでも知られている建築家の田根剛さんなのだそう。







今回は絵画とインスタレーションから構成された展示内容でした。
こちらは風景画のような一対の大型絵画。一幅の画を見ているような、山水の景色も浮かんできます。







ただ一本の線をキャンバスに刻んだもの、マージンの効いたもの、様々です。
糸に絵の具をつけ、キャンバスに弾くことで線を刻みながら描れる横溝さんの絵画。

糸がキャンバスの上に当たった衝撃で生まれる予期しない飛沫が魅力的ですが、このような表情を生むために適した画材やメーカー、色も決めているのだそうです。

写真では黒っぽく写ってしまっていますが、深い赤とキャンバスの白との間合いは魅力的でした。







こちらはインスタレーション。線の一本が立体となった作品です。たった2本の線で、絵画で見ていた世界の中に引き込む力があります。千總さんの店舗とギャラリー空間が混じり合うような空間の融合も感じさせました。



数少ない要素で空間認識を揺さぶり、平面と立体の世界を行き来させるパワー。

すごい……。



横溝さんの力量に感嘆しつつ、不思議な感覚に包まれた展示でした。





カタログ巻末に掲載された、能楽師の宇高竜成さんによるテキストも印象的でした。
見えるものと見えないものの「間」と「幽玄」のおはなし。



期せずして今月はとあるお客様のコレクションで能面の名品を見せて頂いたこともあり、その時に感じたえも言われぬ霊気を思い起こしながら、それが横溝さんの作品とも繋がり、なぜだか腹落ちした瞬間ともなりました。



なかなか写真では伝わらない展示です。
展示は来年2月3日まで開催されているそう。ぜひギャラリーでご覧ください。


[文|大塚麻央]




[展示会開催情報]

横溝美由紀 個展「landscape — スクイムスビキク」
2025年11月13日(木)~2026年2月3日(火)
@千總ギャラリー




入場無料/Admission free
休館日:水曜日 Closed : Wednesday


展示会ウェブサイトはこちら



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