2019.1/10
今回の展示では
生涯にわたり絵を描きつづけた川端実。今回の展示では60年代と70年代の作品、また川端実の筆跡の原点といえるであろう、1956~1958年にかけて描かれたブラッシュワークにスポットをあてて展示を行います。
1958年、ニューヨークに居を移した川端実は、直後開催された第2回グッゲンハイム国際展に「リズム 茶」を出品し、個人表彰名誉賞を受賞します。そして翌年には第5回サンパウロ・ビエンナーレ展で受賞、ミラノのプレミオ・リソーネ国際美術展で名誉賞を受けました。
渡米後早々に評価を受けた川端実は、1960年春にはベティ・パーソンズ画廊において「セレクション・イレブン」と銘打った大作11点による第1回個展を開催します。
ベティの画廊は作家を育てる画廊として有名で、作家をあまり拘束せず、クリエイティブな、自由な仕事をさせ、強い信念でジャクソン・ポロックを世に売り出したのも彼女でした。ベティに認められた川端実は、「抽象表現主義」作家の仲間入りを果たします。
さらに同年、ワシントンのグレ・ギャラリーで開催の日本人画家6人展に、岡田謙三、桂ユキ、草間彌生、山口長男、オノサト・トシノブとともに出品しています。