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2013.2/18

コレクターの残照



縁あって、以前にブログで紹介した中川氏と親しくされていた方から、中川氏の蒐集の貴重な資料や、(座辺の李朝)の本の校正などを譲って頂きました。
(座辺の李朝)と言えば、サラリーマンコレクターとして、現在でも輝きを失わない李朝陶磁器のバイブルのような存在ですが、本に所載されている物以外でも沢山の名品と関わっていたような資料です。非常に几帳面な方だったらしく、綺麗に写真に撮っております。数も相当な物で初見の物も沢山あります。
まだこのような名品が何処かにあると思うとドキドキします。
また本の校正からは、作品の色、大きさ、など細かく指示しており、コレクター心理を読み取れます。

(座辺の李朝)の本の 奥付けにはこのように、とても流暢に手書きで短歌が書かれております。 

 昭和46年に限定700部の私家本として作られたようです。現在では古書店で求めるしかありません。

 短歌も何種類かあるようです。中川氏72歳の時のようです。



こちらのファイルは唐津や鍋島など九州陶磁のコレクションで有名な田中丸善八翁のコレクションです。百貨店経営のかたわら収集された作品のファイルです。
美術館が百貨店内にあり、私が以前から美術部と取引をしていた関係で百貨店閉鎖時に頂戴いたしました。良く時間があると眺めており、作品の入れ替え時にはお手伝いさせていただきました。有名な絵唐津茶碗の菖蒲文や木賊文など、茶碗の手取りは今でもはっきり憶えております。

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