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2012.4/18

愛らしいもの


長い間、茶箱に収める自分用の道具組を考えていて、好きだなと思うものがあると買ってしまい、もうどれだけ入れ替えたか解らなくなってしまった頃に、李朝白磁の香合を交換会の会場で見つけました。その瞬間に、この仕覆裂が頭をよぎり、出来上がってきたのが上の映像です。なんだかお饅頭のようで可愛いでしょう?
中からは李朝初期白磁の香合です。当初は明器(副葬品)だと思っておりましたがソウルの梨花女子大美術館で2009年に開催されたFRAGRANCE 香 展に同類のものが出品されておりました。
さらに、浅川 巧の著書 朝鮮陶磁名考に香盆として紹介されておりました。さすが朝鮮陶磁の神様です。この著書は李朝陶磁で何に使われたか解からなかったり、オリジナルの形姿を調べる時に重要です。古本で昭和6年に出版されたもので、なかなか手に入らなかったのですが最近再版されました。余談になりますが浅川 巧の生涯映画がもうすぐ上映されるようです。

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