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2012.9/18

李朝初期鉄砂草花文小壺




H 8.1cm X W 9.0cm (ご売約済み)

16~17世紀の数少ない李朝初期鉄砂草花文小壺です。15世紀から始まる青花の絵付けですが当初は中国の影響を強く残しており、全面を大胆に占めていた絵画的文様が姿を消し、簡素な草花文が表われます。韓国の国宝に指定されている梅鳥竹文蓋付壺の下部に表わされた野菊文が前兆で、やがてこのような17世紀の草花文につながっていくではないかと考えられております。
李朝磁器においては、呉須が不足した時期と鉄砂全盛の時期が符号するため、呉須の代用であったと言う説もありますが、鉄砂の分様と青花の分様はまったく異なった表現を目指したもので鉄砂独自の発展原理に基くものと今では考えられているようです。この小壺は可愛く、小菊も官窯の絵付けで肌も初期の純白です。
大阪東洋陶磁美術館の企画展 朝鮮陶磁シリーズー7 李朝鉄砂展no51に類似作品が収蔵されております。

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