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2014.10/1

李朝白磁瓜形壺   2014年東美アートフェア出品作 



李朝白磁瓜形壺               (ご売約済み)


瓜形壺は三国時代の土器から見られ、青花の小型の墨壺まで製作されていたようです。参考文献や美術館の収蔵品などにも白磁と青花の類品を見る事が出来ますが、なかなか市場で見ることは少ないです。文献によると白磁の製作年代は17~18世紀、青花は18世紀末~19世紀となっています。

浅川伯教旧蔵で現在出光美術館収蔵作品は高さ19.4cm、中川竹治氏旧蔵作品は11.5cm、大阪東洋陶磁美術館収蔵作品は19.4cm、駒場の日本民芸館収蔵作品は11.8cmとなっています。

この画像作品は高さ15.0cm胴径16.4cmで、深い瓜の溝がとても美しく調和しています。そしてこの作品の最大の特徴は、上記の美術館収蔵作品と口作りが違う点です。この口作りは李朝磁器の制作時期の目安の判断としては、17~18世紀前半とされています。また高台中の施釉の仕上げや、土や白磁の肌も分院官窯以前の制作だと思われ、現存する白磁瓜壺と比較すると一番時代が上がるものだと思います。
詳細画像は商品紹介をご覧ください。

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