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2014.10/15

東美アートフェア  2014年10月17日~19日 酒井抱一



(ご売約済み)


いよいよ17日から東美アートフェアがはじまります。明日から準備の為、青山店は19日まで閉めさせていただきます。
本日紹介させて頂くのは酒井抱一の波千鳥の図の軸装です。この作品は店舗改装以前から持っていて、改装後、一番に掛けたかったのですが店舗の床の間の高さに合わず、今回が初披露となります。抱一は以前から好きな作家でしたが、この作品は特に波の勢いと繊細な千鳥が美しく描かれています。琳派を代表する作家である光琳が確立した琳派意匠特有の波の表現ですがその後、抱一、其一などに受け継がれていきました。
絹本彩色の作品で昭和30年の美術倶楽部の売り立てで67,100円にて、落札されたようです。昭和30年の国家公務員の初任給が約8,400円ですから結構な金額です。その後、渋谷東横にての酒井抱一展に出品されたようです。(当時は百貨店を会場とした、文化催事が数多く行われていた時代)この波千鳥の図は同画題で数点が画集などにも紹介されており、数年前には、大琳派展と称した展覧会で東京国立博物館で収蔵の光琳、抱一の波図の屏風が並んで飾られていて、今でもその時見た記憶が鮮明に脳裏に焼き付いています。

それでは、3日間の短い期間ですが、会場でお待ちしております。






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