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2011.6/15

熊谷守一の書

五風十雨(ごふうじゅうう)五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降る。

五穀豊穣、平穏無事、気候が穏やかで順調なことを意味する。

守一自身、一番好きな言葉だったらしいので、割合、数があるようです。



画伯の晩年、世話になった人に、差し上げる為に偶然書いた書が、人々を惹き付け、書の依頼が殺到したと聞きました、中には望まない言葉もあり、気が乗らないが、断わるより、面倒うでないからと言って引き受けるらしいのですが、そこは昭和の仙人と言われた画伯です、何せ、庭の石に座り込み、何日でも、蟻や石ころを見て過ごせる人物ですので、一枚の書に何日も待たされたと、生前の画伯と親交の深かった人から、聞きました。



そんな生き方にも、感銘を受け、五風十雨と言う言葉が、熊谷守一自身を表しているよいな気がして、何年も前から探して居ましたが最近ある方が縁でこの作品を紹介して頂きました。



この箱書きは、中川一政さんの書籍で有名な山田慎吾さんと聞いていますが中々味わい深く、たいへん気に入っています。

今年は特に東日本大震災なども起こり、この言葉の意味を改めて、大事に思う今日この頃です。

   

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