2021.5/24
興福寺千体観音【青花の会骨董祭2021】
興福寺千体観音
平安時代12世紀
H43.8×W13.7×D13.7㎝(台座込)
通称、興福寺千体仏と呼ばれる観音立像。
平安時代12世紀の優美で柔らかな様式を持ちながら、民間でも手に入れることが可能な希少な仏像です。
興福寺が寺の維持のために民間に売りに出したことで、藤田傳三郎や益田孝など、多くの数寄者の手に渡り、時を経て今の私たち民間の手にも伝わることとなりました。
元は数百体安置されていたといいますが、その作行きは驚くほどに個体によって様々です。これは元々各地で制作されたものが興福寺に奉納されたためと考えられています。
「興福寺千体仏」という一種のジャンルになっていますが、一括りにはできない幅の広さが数寄者を惹きつけてやまない魅力ではないでしょうか。
本作は、腕が失われていますが、胴体は細身で極めて繊細です。しかし、触れて初めてその繊細さに気付くといいますか、お腹や脚の肉付きのバランスが良く、見た目には決して細い感じがしないというのが不思議です。わずかに片足に重心をかけたようなプロポーションで、お顔は丸く穏やかな笑みを浮かべています。
ところどころに金箔が残っていますが、多くの興福寺千体仏に残されているこの金箔がいつ施されたものかについては、見解が分かれるところです。
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Standing image of Sho Kannon, originally located on Kofuku-ji temple
Heian period, 12th century
H43.8×W13.7×D13.7㎝(台座込)
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「小像 ー古代と現代ー」
青花の会|骨董祭2021 大塚美術ブース
□会期|6月4−6日(金土日)*4日は青花会員と御招待者
□会場|√K Contemporary(牛込神楽坂)
※6月5日12:00よりOtsuka Fine Art onlineにて出品作の一部を販売致します。
※骨董祭に関する詳細は、下記ウェブサイトからご覧ください。
https://www.kogei-seika.jp/seikafes/2021.html