Blog

2016.1/23

金直し

IMG_0983

長年、気にかかっていた金継ぎを始めてしばらくが経ちます。
仕覆もそうですが、黙々と作業するのが、案外、性格に合っているのでしょう。

金粉を蒔いた後の上に塗る仕上げまで、漆や漆を加えて作った下地を、
途中、多くて6回は塗らなくてはならないので、とても時間がかかります。
初めて知ったのですが、漆を乾かすのには湿度がかかせません。
乾燥というよりも硬化と言った方が正確な表現のような気がします。
ですから空気が乾燥している今の時期は、余計に時間がかかってしまうのです。

樹脂などを使えば早く仕上がるのでしょうが、
本漆だけを使って時間をかけて出来あがった時の喜びはひとしおです。

店でお茶菓子を出している三島のお皿にも、金直しをしてみました。
思っていたより蒔いた金が、三島の雰囲気を壊さず仕上がりました。
店の主人も、お客様にも「この方が味があっていいね」と評判が良く、とてもうれしいです。

IMG_0985

STAFF K

一覧へ戻る