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2015.12/5

益田漢東

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以前、五島美術館で開催された益田鈍翁の美の世界展でこの裂が袱紗で展示されていました。
図録の解説文を読むとインドの支配階級が使用した(一説によると、インドの王が象の背に掛けたものと言い伝えられている。)19世紀制作のパトラといわれる絹製の幾何学文経緯絣(たてよこがすり)です。
この文様は益田漢東と呼ばれ、お茶の世界では大変に喜ばれるようです。平織の絹製で時代が経っているので布も弱く、時々見つけても使える部分も少ないうえ、非常に高価なので今まで手に入れられずにいました。

偶然にも仕覆制作の先生が断片を持っていらしたので、私も真似をして袱紗をお願いいたしました。
出来上がってきたのが画像のものです。この茜色の美しさは格別で、ここ暫く、一人で悦に浸っております。

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