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2018.10/6

2018東美アートフェア 出品作品のご紹介4

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鍋島青海波水仙文皿  江戸時代(17世紀末~18世紀初) 高5.7 幅20.7 奥行20.7



日本の最高の技術と厳選された材料で作られ、磁器の精華と謳われる鍋島。

日本で磁器生産が始まった頃、鍋島藩は、有田に優秀な陶工たちを集めた。そして城内への調度品、また献上、贈答用の磁器を焼かせ、藩直営の日本唯一の官用窯を築いたことがはじまりである。

今回紹介する作品は、鍋島の七寸皿の中でも、少々深めに作られている見込みに描かれた水仙が美しい逸品。

口縁にはその水仙を囲むようにして青海波が描かれている。

名品と名高いサントリー美術館の所蔵品の水仙文皿に、この水仙と類似した型紙が使われたと思われる作品が掲載されている。

高台は櫛目高台。また裏面は、鍋島によくある牡丹唐草や七宝結文とは異なる、草花文になっているところも珍しい。

染付の七寸皿のなかでも最優品の一つであろう本品は、元禄初期のもので近年に発見されたものであり、

箱根の岡田美術館に同手作品収蔵されている。

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